(13) 広告文の考え方

【連載第13回】

ウェブ広告から集客、ブランド認知、購入などのコンバージョンにつなげるためには、ユーザーがクリックしたくなるような広告の見出しや説明文を考える必要があります。しかしながら、文字数制限がある中で、商品・サービスの特長や詳細を伝えることは非常に難しいです。今回は広告文を考える上でのポイントを見本例を踏まえてご説明いたします。


事案から広告文を考える

下記の事案から一緒に広告文を考えてみましょう。
事案:洋食レストラン
お店の特徴:

  • 創業 3 年目の洋食レストラン
  • 夜 11 時まで営業
  • 三鷹駅から徒歩 7 分
  • ランチは1000円~
  • シェフはイタリアでの修行経験もある本格派

1. 人物像を考える

まずはじめに事案の洋食レストランを利用してほしい、または利用してくれるであろう人物像を考えます。人物像を考えることで、想定される人物がどのような願望を持っているか。その願望を叶えるためには、どのようなメッセージを訴求すべきかが明確になります。

想定される人物像
性別:女性
年齢:20 代後半
家族構成: 配偶者と二人暮らし
職業:都内で事務職
価値観:仕事が忙しい日は夕飯は外食のこともあるが、自炊するように心掛けている。美味しいものを食べることが好きで、週末は友人や配偶者と流行りのお店やインスタ映えするお店に行くこともある。
状況:週末に配偶者とお昼を外食することに決めたので、Google で「三鷹駅 ランチ」と検索してみた。

2. 自社の商品やサービスだけが持つ特長を考える

自社の商品やサービスだけが持つ特長を広告文に含めることで、その魅力をターゲットに効果的にアピールすることができ、クリックしたくなる広告文を作成することができます。

本事案のセールスポイント

  • 夜 11 時まで営業
  • ランチは1000円~
  • シェフはイタリアでの修行経験もある本格派

注意:創業 3 年、三鷹駅から徒歩7分は競合他社と比較して、自社製品やサービスだけが持つ特徴とはいえませんので、セールスポイントとはなりません。

3. 広告文を考える

Google広告では、全角は1文字、半角は0.5文字としてカウントし、最大文字数は、広告見出しで15文字以内、説明文で90文字以内です。この文字数内でターゲットとするユーザーがクリックしたくなるような広告文を考えます。良い広告文が思いつかない場合は、以下の3つのポイントを意識してみてください。

ポイント①:設定した検索キーワードを絡めて広告文を考える
Google 広告のキャンペーンおよび広告グループで設定したキーワードを入れて広告文を考えることで、キーワードとの関連性が高まるとともに、広告が表示された時、太文字で表示されます。

ポイント②:具体的な数字を入れる
営業時間や過去の実績など具体的な数値を広告文に入れることで、ユーザーに効果的にアピールすることができます。
例:「売上30万本突破」「今なら20%OFF」
この際、「日本初」「最大」「最高」「独占」「ダントツ」「No.1」「世界初」などの最大級・絶対的表現は広告表現として規制される場合がございます。広告文の表現につきましては、各広告媒体のガイドラインをご参照ください。

ポイント③:競合他社にはない自社だけのセールスポイントを入れる
ステップ 2 で考えた自社の商品やサービスだけが持つ特長を広告文に含めましょう。競合他社にはない特典や優れた点を盛り込んで、ターゲットとなるユーザーが思わず広告をクリックしたくなるようなフレーズを考えます。

案件での具体例

  • 広告見出し1:イタリア仕込みの本格洋食
  • 広告見出し2:ランチ1000円~
  • 説明文:女子会にもオススメ。夜 11 時まで営業/三鷹駅から徒歩7分

今回の例では、セールスポイントから得られるメリットを全て含めて広告文を考えましたが、特長やメリットを詰め込みすぎるとかえって広告文が分かりづらくなる可能性があります。自社のセールスポイントを全面的に押し出すのではなく、ユーザーの視点からみて広告をクリックしたくなるような広告文を考えることが一番重要です。また、広告文を作成してからも、当該広告がクリック・コンバージョンにつながっているのかをテストし、広告文に修正が必要か定期的に確認しましょう。

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